TVドラマもマーケティングの産物

昨晩のクイズ番組に、松嶋菜々子主演のドラマ「営業部長 吉良奈津子」の番宣チームが出演していた。育児休暇を経て仕事に復帰した主人公が、育児と仕事の両立に悩みながらも奮闘する、というストーリーのよう。国民一人当たり所得が頭打ちになって10年以上たつ日本では共働き世帯がどんどん増えて(下図)、最多数派になっている。多数派のライフスタイルが変わると、住宅も人気の条件が変化するが、ドラマもこうした世相というかマーケティングに即してストーリーが設定されているのだろう。ただ、主人公のような、育児と仕事の両立を実践している女性ビジネスマンは、とにかく忙しい。私がスーモ編集部にいたときも、そうした女性メンバーはたくさんいたが、彼女たちは夕方に保育園に迎えに行き、食事や入浴を済ませたら9時には子どもを寝かしつけながら自分も就寝し、早朝に起きて持ち帰った仕事をするなど、とにかく時間の有効活用を徹底していた。果たして、このドラマが共感を得たい彼女たちは、ドラマを見るヒマがあるのだろうか、やや疑問。とはいえ、会社によっては、まだまだそうした働き方への理解が進んでいない職場もあるだろう。育児しながら働く女性の大変さが、それを理解していないドラマを観るヒマがある人たちに理解されることにつながると、大いに意味があると思う。


0コメント

  • 1000 / 1000