日銀新政策発表から1週間がたち
長期金利を0%に誘導する新政策の発表から今日でちょうど1週間。長期金利のグラフを見ると発表のあった直後に0%の壁に針が刺さるように一瞬プラス金利に浮上したけれど、そこからずるずる下がって今日13時時点(グラフ)でー0.067%と、結局マイナス圏を脱していない。ここから日銀が0%に誘導するには、保有する国債を市場に売り出すしかないが、それは市場からマネーを吸い上げる行為なので、すなわち「金融引き締め」をすることになる。
年間80兆円の緩和は続けると言いつつ、長期金利を0%誘導するには、これまでのようにひたすら国債を買い取って市場にマネーを流すわけにはいかなくなるのだから、自己矛盾ではないか? 実際の長期金利がマイナス圏にある以上、これを0%に誘導するには、まずは金融引き締め(10年国債の売却)から入るしかないわけだし。長短金利差を広げる(イールドカーブのスティープ化というやつ)とも言っているので、これを実現するには長期金利を上げるか短期金利を下げるかしかない。現状の長期金利を上げるには金融引き締めをするしかなくそれはさすがにやりにくいはずだから、結局、今回見送った(短期の政策金利の)マイナス金利深掘りしか手法がないということになる。今週早速黒田さんが、その可能性についてコメントを発していて、たぶん承知の上での今回の政策なんだろう。
(黒)銀行さんが儲けやすくなるように長短金利差を広げる政策(アメ)をとります
(銀)それは助かります!
(黒)長期金利がマイナス圏からなかなか浮上してこない。金融緩和を止めずに長短金利差を広げるには、もう短期金利を下げるしか手がない(ムチ)
(銀)え?!
(黒)銀行さんには申し訳ないが、次はマイナス金利を深堀りさせてもらう
(銀)し、し、し、仕方ない、ですね(泣)
次の打ち手として、マイナス金利の深堀りがなされたら(その可能性は十分)、住宅ローンの変動金利が将来上昇する時期はさらに遠のく。長期金利の0%誘導政策で、固定型は今より下がることは考えにくいので、変動型の優位性が高まりそうだ。
というシナリオが浮かんできた(ただの想像)
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